私こそ光る☆君 ~ライブツアー編~
「この曲の売りはなんといってもアクロバティックなダンス。

光がバック転してくれるとか!?」


言いながらこちらにウインクして見せる紫水。


紫水ったら、また余計なことをーー!!

あとでシメるっ!!


そう固く心に誓い、殺気のこもった視線を紫水のほうに向けたが、彼はすでに視線をよそに移しており、効果無し。


く、くやしい!!

人で遊ぶなんてあいつ絶対性格悪い!!


「おい、あんまネタバレするようなこと言うなよ、紫水。

始めるぞ」


紫水を軽く窘め、配置につく遥。

遥がいつもと違ってなんだか少し大人っぽい。



自分の配置に立つと覚悟を決めた。


緊張や不安なんて吹き飛ばしてしまえ。


『本日初公開の新曲。

タイトルは『真夏の挑戦状』。

瞬きなんてしてられないよ?』


私の言葉を合図に音楽が流れ始めた。


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