私こそ光る☆君 ~ライブツアー編~
「7時30分21秒でございます」


律儀に秒まで答えてくれたが、きちんと聞いていたのは“7時45ふ”までだった。


『ぎゃーー!!

急がないと学校遅刻しちゃう!!』


アタフタと支度を始める私に坂上さんが言う。



「あの、お忙しいところ大変申し訳ありませんが、気づいてらっしゃらないようなので申し上げます。

先ほどからお嬢様の携帯電話が鳴っているようなのですが……」


“後にして!!”と言いたいところだが、仕事の話かもしれない。


駆け寄って携帯電話を手に取るとやはりマネージャーの志乃さんからだった。


『はい、紅月です』


「あっ、光くん!!

オフの日に邪魔してごめんね~」


志乃さんのテンションがやけに高いのは気のせいだろうか……?


『いえ、どうせこれから学校なんで』


「じゃあ、悪いんだけど学校終わったあと事務所に寄ってもらえるかしら?

話はそのときに詳しくするから」


『わかりました。

失礼します』


なんだろう?

わざわざ事務所に呼ぶってことは大事な話なんだよね?



って時間ヤバイ!!

学校遅刻する~!!


それから急いで支度をして猛ダッシュで学校に行き、なんとか遅刻せずにすんだ。



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