私こそ光る☆君 ~ライブツアー編~
「これは一種の賭けよ。

ライブが成功するのも失敗するのも全部それにかかってる。

でも、私も兄さんも勝算のない賭けはしない主義なの。

この賭けを失敗に終わらせないでちょうだい」



「志乃さん、俺らのこと殺す気?」


と遥が笑いながら茶化すと、


「まさかっ!!

でもそうね、その時はあんたたちと心中するつもりよ」


と志乃さんは目の奥をキラリと光らせて、冗談か本気か分からないような口調で答えた。



「ちなみに宣伝と初回公演のチケット販売はもう済ませてあるわよ」


社長が鼻の穴を膨らませて得意げに言う。


意外とできるオカマ社長・高槻大。


「そのくらい当然よ。

調子に乗らないっ」


バコッと手にしていたファイルで兄の頭を叩き、たしなめる鬼マネージャー・高槻志乃。


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