メガネの裏はひとりじめⅠ



キラキラキラーって。漫画の王子様並みに柔らかくにこっと輝いた素敵スマイル。

間近で見るそれは破壊力抜群すぎるって道留君、いい加減自覚してお願い。



…なーんて。


『…〜っ!?』



思う余裕あるわけないじゃんバカー!

な、ななな何してくれちゃうのバカなの!?道留君のおたんちん!あんぽんたん!バカバカバカ!!



大和にプリン食べられた時ぐらいにめちゃくちゃ超最大級に有り得ない道留君の行動に赤面する、だけで。



我慢する涙なんかどっかいっちゃった。カーッて真っ赤になって、口の中にスプーンを入れたままフリーズ。



――…そう。


道留君は、あたしの名前と"あーん"なんて言ってあたしをそっちに向かした時、"え"と開けたあたしの口にオムライスが乗ったスプーンを突っ込んできたのだ。



"美味いだろ?"と聞く表情がキラキラ素敵スマイルなのである。



マジで。なんてことしやがるバカミチるん。



「美味いでしょ?」

『…、』

「なに。シカト?」

『…、』

「おーい。」

『…、』

「可鈴。」

『…、…っみち、く、』

「美味しかった?」


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