メガネの裏はひとりじめⅠ
どう見たって。どう考えたって。き、ききキス、しようとしていたとしか思えない。かぁあああ。道留君のバカぁー…。
せっかく。せっかく度胸もなにもないヘタレなあたしが(自分で言ってて少し悲しい)言おうって決断したのに。
それなのにこ、こんなことされちゃってたら言えないよぉ…。決断しても、今の状態で言う度胸、勇気はない。
だからもうちょっと。できればあたしの腕がぐんっと真っ直ぐ伸びる距離まで離れて欲しいのですが…。
なーんて。
そんなあたしの気持ちを読んでくれたり分かってくれたりしないかなーって。ていうかあたし、表情に出やすいらしいから気づいてくれるよね?…ね?
と。
真っ赤なリンゴになっている顔にはその思い全部、めちゃくちゃ強く現れてると思う。
気づかなきゃ"クールな巳陵壱翔もびっくりなくらい鈍感君!"っていうキャッチフレーズがついちゃうほどほんとに鈍感だと思う。
だから、ね?気づいてるでしょ道留君。離れて離れて!ディスタンスプリーズミー!
「…やっぱ、無理。我慢できねぇ…。――…もう、黙ってな。」