メガネの裏はひとりじめⅠ



「つーかマジ何してんだよ。部屋超きったねぇし…」



呆れた顔はそのまま。



大和はあちこちに服が散乱しているいつもは綺麗なあたしの部屋を見渡し、チラリ、あたしに瞳を向けてそう言う。



その向けられる瞳が"女として終わってんな"と、口には出さず言ったセリフのあとに付け足し言っているみたいで。



『だって…デートの服決まんないんだもん』



手に取った服をギュッと抱き締め恨めしげに瞳を向け返すと、大和は「は?」目をパチクリと瞬きさせて高揚のない声を零す。



「お前、男出来たんかよ…?」



まるで有り得ない、とでも言いたそうな顔。



問いただすように聞いてきた大和に『すんごいカッコいい彼氏♪』さっきまでの表情とは打って変わり。



ふふん、と自慢げな表情を浮かべ言ってやれば大和。



「物好きな奴もいるんだな」



…って、はぁ!?


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