ありのままを君に





「…まだ彼女って
 決まってないじゃん、

 ね?」


気をつかって声を
かけてくれるゆっちゃん。

でも先輩が彼女とかなんでもない人と
手を繋ぐような人じゃないっていうのは
皆知ってる。



「早川!どーゆーこと?
 彼女できたの?」



3年の先輩だ。
全学年の人から人気がある先輩。
もちろん同級生からも、だよね。


「彼女つくらないって
 言ってなかった??」

wせdrftひゅいjこlp@;ぃじゅhyfgtrでftgyふいこきじゅhy

ゆっちゃんは私に気を使って
そのまま黙って一緒に帰ってくれた。

あたしがどれだけ先輩のこと
好きだったか知ってるから。



「ゆっちゃん、
 どっか寄らない?」


あたしたちは帰り道にある
マックに寄った。

無言で適当にドリンクを買って、
あたし達は無言で座った。

あたしの顔を覗き込んだ
ゆっちゃんが言った。


「杏那、辛かったら
 言っていいんだよ?」


ゆっちゃんは
気を使ってくれてる。


ゆっちゃんの優しさが
本当に心に染みてくる。





「…ゆっちゃん、
 あたし決めた」


「ん?」




あたしは周りの子よりも
何百倍も気持ちは強い。

だから







「あたし、先輩を絶対に
 奪って見せる!!」





諦めない。





絶対。

< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop