ありのままを君に






朝、外で走ってる先輩を
窓際の席から眺めていた。


グラウンドの周りを走ってる
バスケ部のうしろからは
女子テニスも走っていた。



…吉納先輩、



涙腺が酷いことになってるから、
目がうるむ。




「杏那おはよー…って
 どーしたのその顔!!」


「ああおはよ、
 メイクじゃどーにも
 ならなかったっていう」


今日のあたしの顔は
目は泣きすぎて赤く腫れつつ、

徹夜だからくまが酷い。

で、目は半分も開いてない。


これでもメイクでは
全力を尽くした、つもり。



別にクラスにイケメンとかいないし、
どう思われてもいいから諦めた。



「うわ!!ちょお前
 どーかしたの?

 酷いぞ顔」



顔をあげると翔がいた。


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