【続】婚約者は旦那様♪
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「優羽?もう泣かなくていいの?」
心配そうな顔をした莉奈が私の顔を覗き込んだ。
「うん。大丈夫」
私は涙を拭った。
泣きだしてから数分しか経っていない。
前の私ならもっと泣いてたけど…
「私がいつまでも泣いてられないもん」
本当に泣きたいのは私じゃない。
それに…まだ言いたいことは残ってる。
「…本条くん?」
私はコクリと頷いた。
まだ達也に気持ちを伝えてない。
ちゃんと伝えなきゃ。
「ありがとう!莉奈。…行ってくる」
私は立ち上がって、莉奈に手を振った。
「頑張ってね!」
莉奈は優しく微笑んでくれた。