【続】婚約者は旦那様♪
お願いだから…離れて行かないで…
涙をぬぐおうとするとフワッと暖かいものに包まれた。
――抱きしめられている。
達也に…
「…俺も優羽を愛してる」
耳元で甘く囁かれた。
「よかった…。もう戻ってこないかと思った」
達也はギュウっと力を入れる。
私の存在を確かめるように。
私は達也の背中に手を回した。
「もうどこにも行かないよ」
私は達也のものだから…
「-ん…」
顔をあげると達也の唇が重なった。
暖かくて、男の子なのに柔らかい。
安心出来る…
「…そういや、優羽が『愛してる』って言ったのなんて初めてだよな」