【続】婚約者は旦那様♪
「でも、なんでそんな大事なこと私にそのことを話してくれないのかな…?」



確かに怖いけど、それよりも
話してもらえないほうが余計に不安になる。





「それは…皆様は心配しているんです。若嬢のことを」



「私?」



カズさんは、しっかり頷いた。



「源一郎様は外部から入ってきた方には特に厳しいんです。
女将が嫁がれるときも大変でした。
なので、そのこともあって心配なさっているのでしょう」




…その言葉に手が震えた。




みんなが恐れる前当主。



その時、思いだした。


智和さんと初めて会ったときのことを。




また…何か言われるのかな…




「…私――」

「そんな顔をしなでください」


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