【続】婚約者は旦那様♪
「・・・・はい。そのつもりです」
っ!!
ガラッと空気が変わった。
騒ぎはしていないけど、雰囲気は動揺している。
紗幸さんや千亜季さんは固まっている。
“バキッ”
部屋に乾いた音が響いた。
源一郎様はグッと手を握っていて、その周りにはバラバラになった扇子。
握力で扇子を壊すなんて…
表情は変わらないけど、そうとう源一郎様は怒ってる--?
「…ふん。その様子だと噂は本当のようだな。
『女のために組を継がぬ』というのは」
源一郎様の目が私に向いた。
えっ・・・・
女って、私・・・?