【続】婚約者は旦那様♪
えっ?だれ?



私は振り返った。




「あ、あなたは・・・・」





そこにいたのは黒いスーツを
キチンと着こなした品のよさそうな男性。


後ろには黒塗りの車。




・・・間違いない。





「…優羽。この人だれ?」


不審そうにしながら莉奈が小さい声で聞いてきた。





「源一郎様の・・・・お付きの人」




そう。


あのとき、一回だけ現れた人。


あのときと同じ格好で私の目の前にいる。






「そうでございます。
わたしくし、マスターの付き人をしております。
湯澤と申します」


そう言って湯澤さんはふかぶかと頭を下げた。




さすが源一郎様のお付きの人。


綺麗な礼。


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