【続】婚約者は旦那様♪
--莉奈と別れて、私は湯澤さんの車に乗り込んだ。
車の中も綺麗に掃除もされていて、逆に緊張してしまう。
これからどこに行くんだろう・・・?
思わずついてきちゃったけど、今更になって不安になる。
源一郎様の伝言ってことは本人には会えないんだよね。
そのことだけでも少しだけホッとした。
「…ここです」
そう言って湯澤さんはお店の前に車を止めた。
「どうぞ」
湯澤さんは素早く車から降りて助手席のドアを開けてくれた。
「ありがとうございます…」
ドアを開けてもらうなんて初めて…
さすが源一郎様の付き人。
一切、文句のつけどころがない。