【続】婚約者は旦那様♪
泉は後ろでクスクス笑っていたが、それよりも優羽のことしか頭になかった。



「優羽!」



「あ、達也。おかえり」



キッチンに入ると優羽が何かを混ぜながら笑って迎えてくれた。



こういう時さえ幸せに感じてしまうとかほんと重傷だな、俺って。



「早かったね。まだお菓子できてないよ」



「別にいいんだよ」


優羽を抱き寄せようとしたらスルリとかわされた。



「今は料理しているから後でね!」


笑顔で優羽に言われた。



俺は今、抱きしめたいんだけど…



不満を持ちながら大人しく、優羽を見ていた。



「これでよし!」



今、オーブンにクッキーを入れたみたいだ。



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