【続】婚約者は旦那様♪
「…優羽はなんて?」


少し寂しそうな顔をしながら桃井が聞いてきた。



「元カレだとしか聞いてない」



もちろん優羽が嘘を言っているとは思っていない。


けど…上野の話をしているとき優羽が少しつらそうに見えた。


それが気になる…



「――本当は優羽が話さないといけないことなの。

…でも優羽はきっと話せないから今、話しとく」


そう言った桃井の目には決意したような感じだった。



「でも1つだけ約束してほしい。優羽を責めたり、詳しく追求しないって」



それを聞いて俺は一瞬、迷った。


桃井がここまで言うんだから、優羽になにかしらあったということ。


それを俺は無断に聞いていいのかって…



だけど…俺も覚悟を決めて頷いた。



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