【続】婚約者は旦那様♪
「だって浴衣だからか優羽色っぽいし。それに仕事頑張ったご褒美に」


達也はニコッとする。




ほんと・・・ずるいよ……達也は。


そんなこと言われたら強く言えない。




私は抵抗するのをやめた。




達也はじっと私の目を見つめてくる。






夏だけど、それ以上に私の顔は暑くて…



握っている手から私のドキドキが伝わっちゃうんじゃないかと思うぐらい、私の心臓は音が大きい…



そして熱っぽく潤んだ達也の目が私を離さない--




私はキュッと手を握り返した。



「・・・いいよ…」



でもやっぱり恥ずかしくて、小さい声で。


下に伏こうとしたら、クイッと顎を上にあげられた。


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