レンズと僕と彼女の奇妙な関係
『あ、、何か思っていたのと違って、、昔から読書の虫で、、自分でも駄文だけど小説書いていて、出来たらそういうの見せ合ったり話したり出来たらっておもったんだけど、なんかアニメとかゲームとかアイドルの話とかでついていけなくて』


ついさっきまで、サークル活動内容についてモヤモヤしていた気分だったんだ事を話し、精一杯の苦笑いをして彼女の問いに答えた。

それを聞くと、まるで地方出身者が都会で同郷の仲間を見つけたような、安堵の表情で、サークルで仲間をを見つけたように、親しみやすい笑顔で答えた。


『実は私も、漫画を書いたりしていて、同人誌とか描きたくて、漫画研究会に入ろうとしたんだけど、、何だか雰囲気が濃くて、此処の勧誘の中沢先輩が同人誌の発行もするからって、誘われて来たんだけど、実際は夏コミ間近になるまでは、活動しないからって、今はこんなフリフリメイド服着せて、部室のマスコットだって、何だか騙された気分だったから』


中沢晴美先輩(なかざわはるみ)は四年でサークルの部長をしている。
細身で長身の綺麗な、それでいて竹を割ったサバサバした感じの性格で陰日向ない。


面倒見がよく、後輩に慕われる、愛すべき部長様だか、唯一のマイナス面は勧誘の台詞にかなり偽りがあり、被害者が此処に最低でも二人はいたことだろうか(笑)


そう言いながら、彼女も同じく苦笑いをした。


彼女が笑うと気持ちの中のモヤモヤした気分が吹き飛ぶ感じだった、それ程、僕は彼女の笑顔がまるで向日葵の様に眩しく見えた。


僕らはそれから、少しずつ話していきお互いに緊張せず話せるようになった。

僕は彼女と話していくうちに一つの変化に気付いてきた――


髪型はおかっぱの黒髪でいつも同じような感じ、服装も淡い色のキャミソールを好んで着ていてあまり変化は無いのだが、眼鏡だけは毎回変化があった。


何個もってるのか?不思議なくらい少しずつ変わっているのだ――


『高坂さんってメガネ似合うね、毎回違っていてお洒落だね、僕なんか、この黒渕のと、メタルフレームしかないんだょ?』


< 4 / 9 >

この作品をシェア

pagetop