レンズと僕と彼女の奇妙な関係

少し間を置きながら、今までの奇跡の様な突然のデートまでの話をした。


雪菜は初めはニヤニヤしていたが、やがて真剣に話を聞いていた。


『デートなんだけど初めてなんだよ・・・こういうの・・・で何かアドバイスとか無いかな？春奈しか居なくてさ、、真面目に相談できるの・・』　


雪菜も少し真面目な相談相手としては不安だが、からかいはするが、他の同性の友人よりは、まともだった

彼女はカフェオレを飲みながら少し考えて、ゆっくりと笑顔になった。


『青年・・これまでの人生でこんな経験は無いだろうから、まぁ・・姉さんがアドバイスしましょうか、まずは・・・』


『髪型・・・なんかボサボサだし・・後ろなんか寝癖付いてるし・・服もヨレヨレのネルシャツだし・・』

普段気にしないいろんな部分をダメ出しされながら、段々と凹んできてが最後に・・・


『君を好きになるなら・・その子は相当、目利きだよ君は外見やファツションはイマイチだけど・・凄く良い奴だから・・』


『なんだよ・・誉めてんだかけなしてるんだか・・』

少し照れ臭くなった、もう二年の付き合いだか、こんな風に言われたのは初めてだったから。


『だから、嫌われない程度に服装も髪型も気にしたら・・絶対に、成功するから・・・気を張らずに、頑張りなさいよ』


雪菜に言われると何か、気持ちが晴れる・・彼女は迷った時に希望や優しさを導いてくれる。
まるで、赤鼻のトナカイの様に見つけてくれる。


その後、何点かデートの心得を聞きながら、雪菜と世間話をして暫くして別れた

別れ際に気のせいか少し、哀しげな感じに見えた・・・・