その先にあるもの…
なのに、今回担当になった私は、そんなお姉さんたちと正反対で、綺麗でもないし、スタイルもよくない、地味な女。
なんか、自分で言ってて悲しくなってきたけど…
そんな私が、榎本先生の担当になったのは本当に不思議で…
三島編集長に問い詰めてみると、
「ん〜、三城だったら上手く榎本と付き合えると思ってな。」
なんて意味の分からない返答をされてしまった。
『あの、よく意味が・・・』
「まぁ、何事も経験だ。」
そう言って席を立つ。
今年40歳になる、三島編集長。
でも、若々しい編集長は40歳には見えないくらいカッコいい人。
それでもって、仕事ができる人だから、男性社員には慕われ、女性社員にはモテる。
「なっ、楓。何も聞かずに頼むよ?おじさんの頼みだ。」
私の横を通り過ぎる時に囁いていった編集長。
『分かったよ、由貴兄…』
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