キミが居た病院
――‘病弱’という事を除けば、私だって普通の女の子なんだから普通に生活したい。
主張しても無駄だった。
出られるとしたら、せいぜい病院の中庭くらいなものだった。
それでも最初は満足していたが段々と我慢が出来なくなってきていたのだ。
「まぁ、無理やり外に出ようなんて思ってないんだけど」
色々と考えているうちに、さっきよりも強い睡魔が襲ってくる。
お昼になればまた回診があるだろうし、それまではこの睡魔に身を委ねる事にして、ゆっくりと目を閉じた。