キミが居た病院
「気を失って、それから何があったの? いつの間に窓開けた!? いつベッドに戻った!?」
――二重人格?
そんな考えが頭をよぎったが、優香は頭を振ってその考えを消した。
考えても分からないし、自分が何をしたか覚えていないのも怖かった。
そして、ふと思い出した様に、バッグの中にある携帯を手にしたが、電池が切れたのだろうか、電源が入っていなかった。
「秋人君から連絡あったかもしれない」
電源を入れて起動するまで1分もかからないのだが、今はその時間が物凄い長く感じる。