キミが居た病院
第四章 夢と現実の狭間
気が付いたとき、優香はベッドに寝ていた。
心地よい風が入ってくるのできっと窓が開いているのだろう。
上体をゆっくりと起こすと、看護師さんが洗面所の所で何かをしていた。
「イトちゃん……?」
振り返ると、やっぱり白衣の天使な美沙がそこに居た。
「あ! もう、びっくりさせないでよね~!! ってか走るの本当にやめて!!」
「ごめん、ちょっとお話が……。ってか私どうしちゃったの?」
「思い切り走ったから心臓がびっくりしちゃったのかもね。呼吸困難に陥ってたの」
「そう、なんだ。私、そんなに体悪いの?」