キミが居た病院
携帯とにらめっこするのも疲れてしまうのでバイブだけ鳴るように設定しておいた。
「鏡が隠れてるってだけで安心する」
そう、優香はあれからずっと部屋に居たのだ。
秋人が病室に来てくれる事になっていたし、来ると分かってからは心強く感じたからだ。
――ブーッ、ブーッ
「わわわっ!」
いつもはサイレントモードにしているので、突然鳴った携帯に過剰反応してしまった。
『おっすー!バイト終わったしこれから行くね!多分一時間後位かも?』