キミが居た病院
おばちゃんが出て行くのを見送って、さっそく朝食を見てみる。
ロールパンがふた切れに、マーガリン、鶏ささみのサラダ、ベビーチーズそして牛乳。
「うんっ悪くないじゃない?」
ここの病院の朝食は必ずパンが出る。
ちゃんとした理由があり、それをずいぶん前に聞いたのだがすっかり忘れてしまった。
「いただきまーす」
どんなに美味しい食事でも、やっぱり一人ぼっちで食べるのは寂しい。
寂しさのせいか、栄養管理のせいか、優香は確実に食が細くなっていた。