24年の恋~願いよとどけ~
6月。学園祭が近づき毎日居残りした。クラスみんなでの居残り…みんな帰って残る必要なんてなかった。でも毎日残って2人で
たわいもない話ばかりしていた。10時頃になると警備員がきてはおこられていた。真っ暗になって2人しかいない校舎が、私にとって1番素直でいられる時間だった。
朝から祐と夜食べようと作ったお弁当。他にも居残りしていた子がいなから夜みんなで食べようとしたら腐っていて、おいしくなかった。食べるのをやめた残っていた子、
私の言葉を聞かず、祐はおいしいと全部食べあげた。そに時の私は、それが祐の優しさと気づかず『そんなにお腹すいてたの?』とたずねた。ある台風の日、私たち2人は
いつものように居残りをしていた。警備員がくる10時が近づいたので外にでた。いつも自転車で2人乗りして帰る私たちは帰る手段をなくした。祐は親に電話すれば迎えが
くるといったが私の家は、こないのがわかっていたので『祐は迎え来てもらいよ。私ならなんとかなるから。』と言ったが察知してくれた祐は、学校に泊まろうと提案して
くれた。私たちはどこか校内に入る場所がないかと探し回った。結局、校内に入れない私たちは雨にぬれない外で二人で抱き合って寝た。今でも忘れることのない祐からの
言葉…『オレ、委員長がおまえじゃなかったらこんなに毎日残ることもなかっただろうし、こんな台風の中、野宿することもなかったと思う。相方がお前でよかった。』と…
私は、この言葉がどれだけ嬉しかったか…
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