マスカラ〜年下男子の甘い秘密〜[完]
シャワーに行こうと思って立ち上がると酔っ払いも立ち上がる
「怒った?」
悲しそうな顔をして覗き込んでくる

まっすぐに見つめられるとお菓子ごときで怒る自分が
子供のような気がしてばかばかしく思えた
『…怒ってないから』

視線をずらして横を向くと
「まだちょっと残ってるよ」
そろそろと箱を出してくる

中を見たらカケラが少し底にあった

『…もう無いし!』
「ん〜、無いともいうね」
カラカラと箱を振って底のお菓子を揺らす酔っ払い

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