ただ あなただけ・・・
「お前ら若の邪魔するくらいならさっさと部屋に戻れよ」
そう言うと束になった書類の山を机にドサッと置いた。
コイツは風見 鉄二(かざみ てつじ)。一番の部下だ。
「へい。若、アニキ失礼しやす」
「失礼しやす」
部屋にいた男達がぞろぞろと各自の部屋に戻って行った。
部屋には俺と鉄二だけが残った。
「・・・・・・随分多いな」
「2日分です。どうせ明日には戻られないでしょう?」
俺は書類をちらりと見た。