結局誰よりキミが好き

揺れる想い -俊輝side-


昨日大好きだった彼女にフラれた

俺はそれを綾に相談したくて

伊織に2人にしてほしいと頼んだ

伊織はやさしい

すぐに『いいよ』って言ってくれた

俺は綾にメールをして

待ち合わせの30分前に家を出た

店にはまだ綾の姿がない

俺は奥の席に座った

そういえば今日は初めて

プライベートで綾と会う

俺はさまざまな綾の姿を想像し

一人で笑っていた

その時―――・・・



「俊輝!」



と俺の名前を呼ぶ声が聞こえた

俺はうしろを振り向いた

そこにはいつもとは違う綾がいた

いつもはストレートな髪なのに

今日は巻いていてとても似合っていた

綾ってジャージとかで来るイメージだったのに

こんなにおしゃれだったなんて思わなくて

俺は綾の顔を直視できなかった



< 31 / 138 >

この作品をシェア

pagetop