結局誰よりキミが好き
揺れる想い -俊輝side-
昨日大好きだった彼女にフラれた
俺はそれを綾に相談したくて
伊織に2人にしてほしいと頼んだ
伊織はやさしい
すぐに『いいよ』って言ってくれた
俺は綾にメールをして
待ち合わせの30分前に家を出た
店にはまだ綾の姿がない
俺は奥の席に座った
そういえば今日は初めて
プライベートで綾と会う
俺はさまざまな綾の姿を想像し
一人で笑っていた
その時―――・・・
「俊輝!」
と俺の名前を呼ぶ声が聞こえた
俺はうしろを振り向いた
そこにはいつもとは違う綾がいた
いつもはストレートな髪なのに
今日は巻いていてとても似合っていた
綾ってジャージとかで来るイメージだったのに
こんなにおしゃれだったなんて思わなくて
俺は綾の顔を直視できなかった