結局誰よりキミが好き

私はそのタオルを見て

また俊輝を思い浮かべて

涙が出そうになった

「ねえ伊織
 私、俊輝のことスキだと思うんだ
 でも最近スキって気付いたのに
 こんなに苦しくなるとか・・・
 なんていうか・・・変じゃない?」

伊織は一瞬戸惑ったが

大きく首を横に振った

「なにいってんの!!
 変とか・・・逆にどこがっ?
 恋に変とかないよ~!
 スキになったらいろんな
 悲しみとか喜びとかが溢れてくるの
 当たり前でしょっ!?」

伊織の言葉が嬉しかった

「そうだよねっ!!
 よしっ!伊織、この際言うけど・・・
 私俊輝がスキ!・・・あはは」

伊織はにっこり笑ってくれた

実はずっと心の中で思っていた

俊輝のことがスキって気がついてから

私は俊輝の事しか考えてなかった

何ヶ月もずっとスキだったら

確かに考えるのは当たり前だと思う

私は数日間で俊輝のことばっかり

考えてしまうようになって

早すぎるんじゃないかな・・・とか

変じゃないかな・・・って思ってた

でも伊織がいうように

恋に変とかないよね

私は恋の経験が少なすぎるんだよね

「ありがと!伊織!!!」



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