あなたなんか愛さない

うまく回らない舌 震える声で話した


「相手の方は好意を寄せていますね・・・」

そうよね・・・


「ですが・・・それは浮気なのですか?
玲様はそのことで泣いていらしたのですか?」

静かに言った芽衣は、私の心をすべて分かってくれる・・・そんな気がしたわ


「・・・・・本当は・・・・怖かったの」

口からこぼれる言葉は玲の本音だった

「その人に・・・咲が奪い去られてしまうんじゃないかって・・・すごく怖かった」

うつむきながら小さな声で話す玲をみて
芽衣は玲の弱い部分を見た気がした

「私たちの間には愛が無いわ・・・咲が私を好きでいてくれてるなんて都合のいいことがあるはずが無いしね・・・? だったら・・・」


「・・・・はい」


「だったら・・・自分に好意を寄せてる人のほうがいいに決まってるわ・・・」
ズキン
自分で言っている言葉に傷ついている



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