あなたなんか愛さない
「待ってくださぁい!」
その声のしたほうを見ると・・・
「あの、どちら様でしょうかぁ 勝手に入っちゃだめですよぉー」
のんびりした口調・・・というか甘ったるい口調
キレイ系というよりは可愛い系の人がいた
「あら、ちゃんと許可は取ったはずなんですが・・・」
「え?あの、失礼ですがお名前はぁ?」
あ、私を知らなかったのね
「申し遅れました。 私は一ノ瀬玲と申します」
私が名乗ると、その女性は少し青くなったように感じたわ
「すすすすすみませぇん! まさか社長夫人だったなんてぇ・・・」
ぺこぺこと頭を下げる彼女はとても悪い人には見えなかった
「あ、気にしないで下さい。誰にでもあることですから」
笑ってそう言った玲を見て安心したのか
「ふぇなぁ~ よかったですぅ」
にへらと笑った