あなたなんか愛さない
芽衣と小田さんに先に帰ってもらって、今は私と咲の2人きり
「ったく・・・」
咲・・・怒ってるわよね・・・
「ごめんなさい・・・。私ったら・・・何も考えずに会社へ来てしまって・・・」
自分の行動で迷惑がかかってしまったわ
自分を責めていると
「ばーか。」
その言葉とともに、ふわっと香る咲の匂い
「俺が言ってるのはそのことじゃない。なんで俺を信じなかった?」
「え・・・?」
信じる・・・?
「俺が浮気するわけないだろ。」
だって・・・だって・・・
「だって・・・・」
わかってるわ
咲は浮気をしないってことくらい
咲を信じなかったわけじゃないの
「だってぇ・・・・」
じわりと視界がゆれる