VIセンス
「どうやったかは知らねぇが
ちょっとやりすぎだ。おれはあいつらと違ってガキとかでも容赦しない。
運が悪かったな。

おまえは今日で自分の人生を自ら捨てた 。

その度胸だけは認めてやる。

恨むなら自分を恨め。」




少年はニヤリと笑った。




「あっそ。とりあえずやろうよ。いっとくけどおれ・・




ガシッ!




「ウグッ・!!」








その瞬間、
イカツイ男が
わしづかみで少年の口を手でふさいだ。




「とりあえず生意気だ。強いだとか自分でいうもんじゃねぇ。とっておきは先に見せるな。」





ズドン!!









少年の腹部に男の拳が勢いよく入り、
うづくまった少年の上から蹴りの雨が降った。





5分くらい続いた蹴りは終わり、そのあと ドスを出し、少年の首に突きつけた。





「これ見ろ。これがおれらの世界だ。
一瞬なんだよ。
たったこれ一本だけでおれらは相手の命を終わらしちまう。
ドスだけじゃねぇ。チャカも
しかりだ。

今日はこれで見逃してやる。

さすがにおれもガキを殺るほど落ちちゃいねぇ」


男は少年を突き飛ばし、車に戻ろうとした。











「待てよ。
こんなガキ一人殺せねぇヤクザかよ。 」











イカツイ男は
ピクリとし、足を止めた。
< 7 / 15 >

この作品をシェア

pagetop