年下の男
第3章 じゃあね
じゃあね
その夜…
和也からの電話
「もしもし!!」
『知佳…よぉ』
元気ない
「どうしたの?」
『あのさ…俺母さんと沖縄で暮らすことになった』
いきなりだった
「えっ?」
私は頭が動揺した
『だから…遠距離になる』
「うん…」
『毎日電話するから』
「うん…」
『じゃあ…行くな』
「えっ?」
『これから東京』
そう言って電話が切れた
私は窓をあけて
新幹線が走り去るのを
泣きながら見つめていた
和也…いってらっしゃい