この美しき世界で
宿に着き部屋を確認する。


窓際には自家製ハーブが栽培されていてほのかな香りが気持ちをリラックスさせてくれる。


木造独特の木の香りやこの地方でしか取れない綿のベッドが疲れを取り除いてくれるのもこの『リフス』ならではの特色だろう。


二人はイスに腰掛けると先程の依頼書をテーブルに広げた。


「オークの討伐?」


セロは少し拍子抜けしたような顔する。オークと言えば一匹ながら今日討伐したばかりの下級魔族。


討伐難易度はかなり低いはずだ。


「それがなんでまたDクラスなんだ?しかも共同任務…。多少の群れでもせいぜいEクラスだろ?」

「んーどうやら親玉。知能が高い魔族が先導してるらしい。リフスを落とすつもりかね。」

「…!…中級が混じっているってことか?」

「それか下級の上位魔族かだね。しかも先導してる魔族の実力は未知数。」

「安心出来るレベルの人員と人数が必要なんじゃないかな?」

「だから共同任務なのか。しかしDクラスとはな…。」

「んー結構、ハードな任務なんだろうね。」


二人はその後も話し合い、依頼を請けることを決めた。


危険度よりも単純に、今のレベルに満足していなかった。

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