自動ドア
そこへ、早苗の背後から声が響く。

「早苗?」

早苗が振り向くと、いつの間にか会社の同僚の2人が自分の後ろにいる。

真実と奈々子だ。

「やっぱり早苗だ」

「こんな所で、何してるの?」

彼女たちは、口々に早苗に問いかける。

「あのね、この自動ドア…」

早苗が、ちょっと聞いてよと言わんばかりに

右手の人差し指をドアに向けて、2人に話そうとする。

< 3 / 18 >

この作品をシェア

pagetop