SOUND・BOND
あれから3年経った今では真空も一人で家にいられるようになったのだが、習慣とは怖いもので、土日の休みと野外ライブだけは今も一種のイベントのように続いている。
リビングの明かりを消してから陸燈も自室へ入る。
部屋の片隅には、木の板をむき出しにしてその上をコーティングされたアコースティックギターと、黒いボディにメイプル・ネックのストラトキャスタータイプのエレキギターはスタンドに立てかけられて並べてある。
他に練習用のアンプや、透明のガラステーブルの上にはギターに必要なピックが数枚と、クロスという本体を拭く特殊な布。隅に置かれたプラスチック製の棚にはケーブルや弦交換のワインダーにボディ、弦、指板のクリーニング剤の缶といったものが並んでいる。
まさにここは、ギターのためだけに用意された場所ともいえる空間だった。
高級マンションなだけあって、防音されたこの部屋なら多少の音出しなら問題はない。
陸燈は今回、バンド用のエレキではなく明日(正確には今日)の公園ライブのためにアコギを手に取った。
いつもひとり野外で演奏する時は、ボディの共鳴のみで発音するアコギを使用する。
それに加えてソロは歌もつける。歌うことはそれなりに好きだし、陸燈自身下手ではないと思っているから人前でも恥じらいなく歌える。自慢するつもりはないが、そもそも恥じということを経験したことがなかった。
リビングの明かりを消してから陸燈も自室へ入る。
部屋の片隅には、木の板をむき出しにしてその上をコーティングされたアコースティックギターと、黒いボディにメイプル・ネックのストラトキャスタータイプのエレキギターはスタンドに立てかけられて並べてある。
他に練習用のアンプや、透明のガラステーブルの上にはギターに必要なピックが数枚と、クロスという本体を拭く特殊な布。隅に置かれたプラスチック製の棚にはケーブルや弦交換のワインダーにボディ、弦、指板のクリーニング剤の缶といったものが並んでいる。
まさにここは、ギターのためだけに用意された場所ともいえる空間だった。
高級マンションなだけあって、防音されたこの部屋なら多少の音出しなら問題はない。
陸燈は今回、バンド用のエレキではなく明日(正確には今日)の公園ライブのためにアコギを手に取った。
いつもひとり野外で演奏する時は、ボディの共鳴のみで発音するアコギを使用する。
それに加えてソロは歌もつける。歌うことはそれなりに好きだし、陸燈自身下手ではないと思っているから人前でも恥じらいなく歌える。自慢するつもりはないが、そもそも恥じということを経験したことがなかった。