SOUND・BOND
外は街灯も乏しく、ほとんど暗闇。
車の通りも相変わらず薄い。
ライブハウスから出された女性客も、あまり姿を見なかった。諦めて帰ったのだろうか。意外とあっさりし過ぎていることに引っかかりを覚えたが、今はマスターのお蔭だと思うことにしてバイクのもとへ向かう。
SSに真空を乗せ、来た時と同じようにギターを支えてもらう。
痛む足はぶらぶらさせて、全く負担はかからないから大丈夫だろう。
しっかり摑まっているように声を掛けてエンジンをふかす。