地球、最後だってさ。
「ルイ…」
心の中でルイが来てくれたことにほっとする。
「来るな!この女がどうなってもいいのか!!」
男が威勢良く怒鳴る。
ルイは男を睨み付け、近づいてきた。
「来るなって言ってるだろ!!殺すぞ!!」
刃先は少し私に近づいてきた。
それによって私の鼓動が速くなる。
なぜだろう、先ほどまで
「死んでも悔いはない」
と思っていた。
しかし、鼓動の速さと同時に私は今、
「死にたくない」
と心の中で唱えている。
私はそれを訴えるようにルイを見た。
助けて―
ルイ・・・。
「警察だ!!大人しくしろ!!」
教室のドアから現れたのは何人かの警察だった。
男はそれを見て、静かにナイフを落とし、私から離れた。
私は力が抜けてその場に座った。
「アイカ・・・」
ルイは私を強く抱きしめてくれた。