地球、最後だってさ。
「いいですよ、お母さん。ちょっとお邪魔しただけなんで。」
長い黒髪の中年女性は立ち上がり、
私に「それじゃあ」と笑って帰って行った。
何あれ・・・なんも聞いてない。
私はそのまま自分の部屋へと向かった。
「・・・っで、なんであんたもいるのよ」
「zzzー」
って、寝てるし。
私は自分の荷物を下ろしてから私の布団で寝ているルイの体を揺すった。
「ん?アイカ~?」
「お母さん帰ったよ、あんたも帰りな」
「俺、ここに泊まる」
「馬鹿言わないでよ」
「アイカとの子ども作る~」
「はぁ!?」
私は奇声に近い声をあげてしまった。
私としたことが・・・。
ルイは掛け布団を剥いで、入ってくるように目で言う。
「作れるわけないでしょ」
「知ってるけど一緒になりたい」
「バカ、私たち中学生だよ」
「関係なんだろ」
ルイはいきなり私の腕を引っ張り掛け布団の中に入れた。
「ちょっ…!!」
「アイカ、冷たい~」
それは私の心のことかと思ったら、握られた手が温かくて睡魔が襲った。
そういえば・・・今日はいろいろあった・・・。
抱きしめられたその温もりに癒される。
もっと感じたくってついルイにくっ付いてしまう。
私はそのまま眠りに付いた。