地球、最後だってさ。


目が覚めるとルイの顔が見えてそのまま吸い込まれるように唇が重なった。


「・・・私ら兄妹なんだよ」

「アイカ大好き」


またそれですか、全く私の兄は女の子が望むシチュエーションを平気でこなすのだから。


「大好き~」


抱きしめようとくっ付いてくるのを私は無理やり離した。


阻止成功。


「なんでー?」


ルイは子犬のように目をうるうるさせる。


惑わされない惑わされない。


「あんた昨日、私に何かした?」

「全然」

「一つも?」

「うん」


なら、良かったぁ~。


全身の力が抜ける。


「アイカがずっと俺を抱きしめてて何もできなかった」


そこ言わんでいい。


「アイカって寂しがり屋だよね」


おい!


私は睨むが、ふふっとはにかむ彼の顔を見るとその怒りもすぐに消えてしまう。


なんでこんなのが私の兄貴なのか分からない。


「俺、目の前にアイカがいて幸せ♪」


でもまぁ、こういう人だから安心するかもしれない。


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