眠れる蝶
その出来事から約1時間後、あの女顔の奴は高いビルの一角の部屋に誰かと話していた。


『ただ今戻りました』

そいつは、さっきとは言葉使いを変えていた。

向いあっている相手は実の父親だ。

『あぁ、そうか。』

ずいぶんとそっけない会話。

実の親子だというのに・・・

『俺は表の仕事がまだある。お前はもう部屋へ戻っていい』

『わかりました。しつれいしました』

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