「そっかぁ…辛かったな。」
優斗はあたしの涙を救ってくれた。泣き止まないあたしの涙を。ずっと…。
「えーっっと、夕夏は家どこ?遅くなると親に怒られるゃろ?」
『大丈夫…。あたし上京してきたの。だから1人暮らし。』
あたしは広島出身で、広島が大嫌いだった。田舎だったから。
「まじで?1人暮らしなんだ。」『うん。』
「送るよ。じゃあ服洗濯しといたから着替えな♪」
…ん?ちょっと待って…。
『服…。脱がしたの?』
優斗は平然と
「そりゃ脱がさな着替えでき…いてっ!!!」
あたしは枕を優斗に投げつけた。『信じらんない!!下着まで脱がして…罪悪感ないの!!?』
「いたっっ!!だって透けてたんやから一緒やん!」
『もぉ!!着替えるから出ていって!!』
優斗は笑いながら部屋を出ていった。まぁ…抱かれてもいいって思ったのはあたしだけどね。
あたしは着替えをさっさと終わらし、寝室を出た。
< 10 / 48 >

この作品をシェア

pagetop