お泊まりウィーク★

「夕夏!!」
優斗の低く、落ち着いた声があたしを呼ぶ。
あたしって単純…。
少し前まで翔が好きだったのに…優斗に惹かれてるなんて…。
『優斗…。』
あたしは優斗が好きって言いそうになった。
「ほら!早く乗り!!」
優斗は後ろのドアを開け、荷物を置き、助手席のドアを開けてくれた。
『ありがとう。』
あたしはそう言うと、車に乗った。優斗からは、ビターチョコレートのようなほろ苦い、大人の香りがした。
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