優斗は背が高くて、顔も整っている。首が半分くらい隠れる髪は、カーキが入った茶髪。
プリン頭にはなってなくて、少しだけ緩くウェーブがかかっている。服もセンスがいい。
優斗がモテるのは分かる。
でも……あの女は誰?
何で優斗とキスしてるの?
あたしはその場に立ち尽くした。優斗は
「離れろ!!しかも誰やねん!!」
と言って抵抗している。
あたしは見ていられなくなって、店を出た。
何処にも行く場所が無く、ただ走り続けた。
風になりたい…。
そしたら…もっと早く走れる。
信号を渡りきったところで優斗に抱きしめられた。
「何で急におらんくなんねん!!?心配するやろ!!!」
あたしは泣いた。
「泣かんと話してや…?」
あたしはさっきのことを話した。優斗がキスしてたこと。
それがショックだったこと。
嫉妬してしまったこと。
全てを話した。
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