「夕夏!!」
…優斗の声?
やだ…。
来ないで。。
あたしは近くのタクシーに乗り込んだ。
「お客さんどこまで?」
新宿…?
渋谷…?
何処でもいい。
『キャバクラのSakuraまで。お願い。急いで。』
運転手はめんどくさそうにナビをセットして走り出した。
仕事中は何も考えなくてすむ。
今日は先輩の絢香の誕生日だからどうせ今から行っても大丈夫。
あたしは気づかなかった。
後ろにぴったりくっついている、オレンジ色のラインが入ったタクシーに…。
< 34 / 48 >

この作品をシェア

pagetop