「夕夏!!」
え…。この声…。
『…優斗』
何で居るの?あたしはタクシーに乗ってここまで来たし…。
優斗が分かるはずない。
「何してるん!!?…それにこの格好は何?…」
『…あたし優斗を幸せに出来ないよ…』
…何であたしこんなこと言ってるの?
「…別れたいってことか?」
あたしは黙って頷いた。
「俺何かした?理由言ってくれな絶対別れへんから。」
『じゃあ帰ったら話す。家に居て。』
あたしは優斗に背を向けて言った。
「…仕事して帰るんか?」
『今はこうでもしないと耐えられない。』
「…分かった。でも、帰るとき電話して。」
あたしは頷くと、優斗を外まで見送った。
周りには幸い誰も居なかったため、見られずにすんだ。
あたしは中へ戻ると、ママが更衣室から出てきた。
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