恋のおくすり
・・・って。

まじ恥ずくないこれ!!!?

なんなんだよ直樹ってばこんなこと言わせて・・・

「へぇ~・・・。
乃依って結構歌上手いんだな」

得意げに言う直樹を見て、少しいらついた。



「ほんとに乃依が・・・
この歌の歌詞みたいに思ってくれてたらいいのにな・・・」



・・・は・・・?

何言ってんの直樹

直樹には 知佳ちゃんが―――――・・・


「・・・なーんてな!
さんきゅ歌ってくれて!
さっ、次何うたう?」


・・・何期待してんのあたし―――・・・


その夜。

『えー・・・そんなことあったんだ!』

「そーなんだよ羽実!!
つーかあんたらなんでずっと来なかったんだよ!!!」

あたしはいつも通り――――・・・

羽実とTEL中。

『ねぇ乃依ー・・・
あの“恋のおくすり”ってやつ、効かないよ??』

・・・え

「なんで?
恭太に効かなかったのー??
あれ、恭太が羽実のこと呼び出したのてっきり告白かと思っ・・・」

『違うよ!
あれはなんか恭太くんが、直樹くんと乃依を2人きりにするためにわたしを呼び出したっていうか・・・』

・・・・・はい?????

「まぁいいや。
明日、とりあえず直樹におくすり使ってみるー」

『うん、頑張って』

なーんだ・・・

恭太まであたしが直樹のこと好きだってこと知ってんのかなぁ・・・。
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