手紙
きっと君はあたしの初恋だったんだ。
あたしと君の恋愛の感覚は、きっと正反対なんだ。
でも、好きだと自覚したときに思ったんだよ。
君は「1人の人を大事にする、一途な人だ」って。
第一印象なんて当てにならないね。
パッと見いいなって思った人が、今では嫌いになっている。
パッと見やだなって思った人でも、今は好きな人がいる。
君がいい例だと思う。
どうして人は人を好きになるんだろう。
いつも疑問でしかたがない。
でも、あたしはそれがとても美しいことに思える。
人は自分勝手な生き物だから。
人を好きになって、その人のことを思って行動できる。
そんな気持ちが少しでもあることを、あたしはすごいと思う。
・・・でも、今のあたしは君のことを思って行動できていないのかな。
君の迷惑になることしかしていないのかな。
・・・君はあたしにどうしてほしいんだろう。
君はどうしたらあたしの事を見てくれるんだろう。
かわいくなったら見てくれる?
きれいになったら見てくれるの?
君好みの人になったら見てくれるわけ?
それなら見てくれなくていい。
本当の「あたし」を見てくれなきゃ。
本当の「あたし」を好きになってくれなきゃ、意味がない。
「偽り」の姿を見てほしいなんて。
好きになってほしいなんて思わない。
君は「偽り」のあたしを知らなくていい。
だから君もあたしの前で偽らないで────。